ABOUT

【画家 香久山雨 略歴】 芸大の絵画科油画専攻で油彩や現代アートを学んだものの、学部4年時に、「日本の美術、芸術のことを知らないまま作家になることはできない」と感じ、大学院入試を当日棄権。在学中は解剖学を熱心に学び、人間の骨格や筋肉などに対する興味が大きかった。その結果、卒業後は人間に直接触れることができる美容の仕事に就いた。自身のエステサロンを開業し、施術数はのべ三千人にのぼる。人の皮膚に直接触ることで得た感覚が、現在の画風に大きな影響を与えた。 エステサロン経営の傍ら、日本の伝統芸能を学ぶために日舞や能のレッスンに通う。着物を日常生活で身につけるようになってから、絹という素材に親近感を覚え、日本の絹絵にも興味を持つ。絹絵の技巧を学ぶために美学校の超・日本画ゼミに通い、基礎的な日本画の描き方を身につけた。 社会人として自立し、日本の美術や伝統芸能を学び、生活の中で得た実感を落とし込むことで、作品が誕生する。日本人としてのアイデンティティに固執するのは、香久山雨が幼少期からカトリックの教育を受けて育ってきたことも深く関係している。物心ついたときからヨーロッパ的な芸術や倫理観のもとに育ち、日本に暮らしながらも、どこか己が異邦人であるかのような疎外感に苛まれてきた。絹と墨という日本的な画材で、メメント・モリを想起させるヨーロッパ的なモチーフを描くのは、異邦人としての自分の居場所を日本の土地に見出すための儀式でもあるのだ。 ———- 2013年東京芸術大学絵画科油画専攻卒業。 大学在学中に学んだ解剖学の知識を生かして、卒業後はメイクアップアーティスト、エステティシャンとして勤務。 2015年に自身のエステサロンを開業、現在も経営を続ける。 2017、2018年に美学校 超・日本画ゼミを受講。 また、様々な形の「性」と「愛」についての研究を行う。主な仕事として、2018年から2020年まで「性の健康医学財団」の機関紙に小論文「美と性、知と性」を連載。 主な個展 2021年1月 香久山雨 個展 (銀座奥野ビル ギャラリー巷房) 主なグループ展 2013年 東京芸術大学卒業制作展 (東京都美術館) 2016年 “Group Show~Sommes-nous heureux?” (バンビナートギャラリー) 2018年 美学校 超・日本画ゼミ 修了展 (ギャラリー蔵) 2019年 美学校 超・日本画ゼミ 修了展 (アートコンプレックスセンター)